マレーシアの表玄関となる国際空港はクアラルンプール国際空港で、KLIAと表記が使われることが多いです。(クアラルンプールはKLという表記をよく使います。)
他にもペナン、ランカウイにも国際空港がありますが、日本からの便はクアラルンプールに集中するようになりましたので、今回はクアラルンプール行きの航空券について書きたいと思います。
◼️気軽に行けるマレーシア
・観光目的の入国には基本的にVISAが不要。
・最大90日間。一度出国し、再入国した場合はさらに90日間滞在可能。(台湾と同じく日本人は最恵国待遇になります。)
◼️就航している航空会社
<直行便>
・JAL
・ANA
・マレーシア航空
<経由便>
・大韓航空(ソウル経由)
・キャセイパシフィック航空(香港経由)
など。経由便はこれ以外にもたくさんあります。
◼️おすすめの航空会社と注意点
(1)言葉に不安がある。日本式の接客が好き。地方空港から出発する。
→ JALまたはANA。この2社については説明不要かと思います。特にJALは倒産後のサービス向上が著しいとの評価があり、実際に2018年に航空関係の評価会社である英国スカイトラックス社(SKY TRAX)の最高ランクである5スターランクを獲得しました。このことにより日本の主要航空会社2社は5スター航空会社となりました。但し料金は両社とも他の航空会社に比べ、料金が若干高い傾向にあります。
(地方空港を利用する場合は日本国内主要空港までの乗継運賃が割引になるので、お得な場合もあります。)
(2)安いほうがいい。でもサービスも大事。
→ マレーシア航空。少し前の事故で敬遠しがちですが、元々シンガポール航空と兄弟会社だった経緯もあり、座席や食事、サービスも一定水準にあります。特にシートピッチが広いのが昔からの特徴で、エコノミー席でも多くの機材にフットレストが付いています。マレーシアといえばLCCのエアアジアが台頭していますが、エアアジアは座席指定、食事、預入荷物に追加料金が発生するため、時期やタイミングにもよりますが、「同じような条件の場合はエアアジアよりマレーシア航空の方が安い」ということが頻繁におこります。こちらの具体例を後述いたします。
(3)時間がかかってもいいから、とにかく安さを優先したい。
→ ベトナム航空。ベトナム航空はプロモーションを頻繁に実施します。その時期に当たったら検討する価値ありです。日本からマレーシアへの直行便はなく、ハノイまたはホーチミン経由となります。社会主義国のメンツがあるのか、国際線は最新機材が多く、機内は快適です。但しベトナムを経由する場合に気をつけなくてはいけないことがあります。ベトナムは一度入国すると30日間はビザなしでの再入国ができません。また、1回目であってもベトナム国内での滞在時間が短いと入国拒否されます。このことからベトナム経由の場合、トランジット時間の確認と預入荷物は一旦受け取ることなく目的地までスルーできるかの確認をおすすめします。
実際に私自身の経験ですが、2018年にハノイ経由のバンコク行きの便を利用した際に、往路において17時間のトランジット時間があるにも関わらず、滞在時間が短すぎるという理由で入国拒否され、空港制限エリア内での待機を指示されました。その時はたまたま空港内のホテルを予約していたためホテルの予約確認書を見せて強く抗議したところ、なんとか入国を認められました。(行列の進み具合が極端に遅い場合は問題のある入国審査官であることも多いので、経験上さっさと違う列に並び直すことをおすすめします。)
ベトナムの制限エリアは時間を潰すものがあまりなく、ベトナム航空のラウンジを使える人(ビジネスクラス、スカイチームエリートプラス資格など)でないと、深夜のトランジットはかなり厳しいと思います。尚、プライオリティパスが使えるラウンジは24時間営業ではないので注意してください。
(4)せっかくだから経由地で1泊したい。
→ タイ国際航空(バンコク)やチャイナエアライン(台北)、キャセイパシフィック航空(香港)、シンガポール航空(シンガポール)など。注意点としては上記と同じく経由地でのトランジット時間に注意することをおすすめします。特に往路も復路も1泊するのか、片方だけ止まるのかは案外重要だったりします。また香港やシンガポールの宿泊費は結構高いので、そこも考えておく必要がありますね。
(5)荷物は最小限しかなく、日時は融通がきく。座席にもこだわらないので何しろ安く行きたい。
→ エアアジアX
◼️マレーシア航空とエアアジアの料金
フルサービス(レガシーキャリア)のマレーシア航空とLCCのエアアジア。プロモーション期間はエアアジアが安いこともありますが、実はエアアジアも最低限の快適さを求めると意外とお高くなります。
これから東京地区からクアラルンプールまでの料金総額を実際に検証してみます。
調査日は2019年6月6日、希望日2019年9月19日(木)〜9月22日(日)。
同一条件のフライトがないため、エアアジアは羽田発深夜早朝便、マレーシア航空は成田発午前出発夕方帰国便となります。
サイトはスカイスキャナーです。
エアアジアの最安値は44,752円と表示されています。
一方、レガシーキャリアのマレーシア航空の最安値は59,236円となっています。
それでは総額でいくらになるのか、実際に申し込んでみます。
まずはエアアジアから。
今回は旅行代理店よりエアアジア直の方が安かったのでエアアジアで予約をとります。
何故か予約中に1,592円値上がりしました。一見Trip.comの方が安いように見えますが、こちらは追加オプション料金が申し込み前に確認できないので、今回はエアアジアで申し込んでみます。
この時点では往路26,010円、復路18,733円と出ています。搭乗日によって細かい料金設定がされているのがわかりますね。次へ進みます。
追加セットメニューの申込画面が出てきました。
内容はこんな感じです。
預入荷物と座席指定と食事は必須だから「バリューパック」を選択します。
片道5,911円追加されます。
あっ、すでに56,565円になっています。
でもLCCはこれで終わりません。最後のクレジットカード決済にも手数料がかかるのです。片道1名あたり800円、往復で1.600円かかります。
これで総額は58,165円ということになります。
次にマレーシア航空を予約してみます。
上記の料金比較を見るとお分かりかと思いますが、マレーシア航空は基本的に代理店経由であっても正規割引航空券( PEX)であり、料金が横並びになっていることが多いです。(取扱手数料0円が多い)
また、発券後すぐに座席指定ができます。
今回はエアトリでとってみます。
これで総額が59,820円となりました。
料金は日程だけでなく、タイミングによっても変わりますが、今回の条件で料金を比較すると、エアアジアが58,165円、マレーシア航空が59,820円となりました。
あとは出発空港や、旅行できる時間帯によって最適な航空会社、便を選んでみてください。LCCは絶対に安いという先入観を捨てて、比較してみるといいと思いますよ。
◼️エアアジアの注意点
最後に、エアアジアに搭乗したことがない方に注意しておいた方がいいことを書きますね。
日系LCCのピーチやバニラと違って、エアアジアは飲食物を荷物として持ち込むことはできますが、それを機内で飲食することは禁止されています。つまり空弁はおろか、ミネラルウオーターさえ持ち込んで飲むことができません。機内で飲食するものは水に至るまで全て機内で買えというスタンスです。(日系LCCはアルコールのみ持ち込んで飲むのは禁止、食べ物やソフトドリンクはOK)。
価格は良心的と言えるものですが、種類は限られますし、好きなタイミングで買うことができませんので、体調不良時や薬を飲む人、水分を大量に飲む方は注意が必要です。
また、フルサービスのマレーシア航空との価格に現れない差として、以下のことに注意をしてみてください。
・搭乗締め切り時刻に対する融通性(LCCは物理的に可能であっても遅刻時は搭乗拒否)、遅延、欠航時の融通性。
・機内の温度管理、シートの快適さ、ブランケットの貸し出しの有無、エンターテイメント、飲食の充実度の違い。
・航空会社のチェックインカウンター、空港の搭乗ゲート並びに到着ゲートの位置、
・市内でのインタウンチェックインの有無。
・マイレージ付与の有無。
良い旅をしてくださいね。
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